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夏休みの工作その1 プロローグ [天体]

夏休みと言えば工作というイメージが子供のころから植えつけられていましてこの時期になると何かを作りたい気分になります。とは言っても子供の頃は単に作りたいという気持ちだけで良かったのですが今は作るための目的が必要になってきます。
目的もなくインスピレーションに任せて作るも良いのですが多くはガラクタになってしまいますからね。
しかし最近はいろいろおもちゃを手にしているのでこれらに絡めて何か作れないかと考えていました。そこで一番の題材が昨年買った赤道儀です。
赤道儀で写真を撮っているときの一番の悩みがピリオディックモーションです。
これは赤道儀の赤経軸を地球の自転速度に合わせて回転させるギア(ウォームギア)の精度による回転速度ムラで、この回転ムラにより星像が楕円に写ってしまう現象です。
実際に下の写真がピリオディックモーションをわかりやすくした写真です。共に換算450㎜にて2分の露光です。無風状態での撮影です。見てわかるように右側が影響を受けた写真です。星が流れているように映っているのがわかります。
DSC_8938.jpg 
常にブレているわけではなく私の使っている赤道儀の場合、ウォームギア1回転の10分周期で繰り返され、早くなったり遅くなったり安定したりを繰り返します。この遅くなったり早くなったりした時にシャッターが開いていると上のような写真になるのです。
実際にどれだけブレているか確認したのが下の画像です。
DSC_7402_1.png
この写真はワザと極軸をずらして20分ほど星を撮影したものでピリオディックモーションを測る手法の一つです。
これから計算すると私の持っている赤道儀は±11.3"という値になります。この値は安価な赤道儀にしては平均よりややいい結果で±20"以上の赤道儀もあります。また超高価なものだと3”以下といった数字になるみたいです。
しかし良いと言っても10分以上露光すると換算900㎜では17ピクセルもぶれ、換算450mmでも8ピクセルもブレると言うのですからかなりの影響です。しかも先ほども書いたようにこのレベルが実際に売られている赤道儀の実力なのです。
これらの影響を避けるために露光時間を短めにしたり、少し広角で撮ったりと工夫する必要があるのですがやはりもっと望遠を使いたい、開放時間を長くした場合もあります。そのために登場するのがオートガイダーというものです。
これは撮影用とは別に小型の望遠鏡とカメラを設置し、これで星を追い続けて微妙なズレを補正してしまおうというものです。
たとえば星の像がだんだん遅れてきているなら赤道儀に速度を下げなさいという指令を出します。
逆に星が先に動いているなら速度を上げなさいという指令を出し星を追い続けるというものです。
これを使うことにより大きなピリオディックモーションがあってもその動きを吸収し星像を点に近づけることが出来ます。
殆ど赤道儀にはオートガイダーを接続するための端子が用意されていまして私の持っている赤道儀でも用意されています。
DSC_1430.jpg
このオートガイダー、昔に比べるとかなり安くなってきてはいるみたいですがそれでも6万オーバー。簡単に出せる金額ではありません。なんとか安くできないかと調べていくうちに「これって自作できない?」と思いはじめてしまいました。
そしてオートガイダーを買う前にこれを夏休みの工作でチャレンジしようと決意したのです。
前置きが長くなりましたが身近なものを使って「星像を綺麗に撮る!」を目的にオートガイダーもどきの自作にチャレンジします。
さてうまくいくでしょうか?

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kinda

凄い!
by kinda (2014-08-15 03:43) 

Nori

kindaさんこんにちは。
ありがとうございます。がんばります。
by Nori (2014-08-15 16:05) 

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